
鎌倉で相続の相談なら、かもめ総合司法書士事務所
鎌倉・相続相談ひろば
かもめ総合司法書士事務所<鎌倉市由比ガ浜>
ご相談対応時間:10時~17時半
(事前予約で20時までOKです)
相続や遺言に関するご相談の際によく話題に上るのが「お墓」についてです。
中でも「墓じまい」に関するご相談が年々増加しています。
相続における「お墓」は、預貯金や不動産のように分割できる財産とは異なり、民法上「祭祀財産」として扱われます。
そのため、遺産分割の対象にはならず、原則として一人の承継者が受け継ぐ仕組みです。
承継者は家族の中から選ばれるのが一般的ですが、少子化や核家族化が進む現代社会では、誰も承継できないという状況も少なくありません。
特に都市部に居住している方々にとっては、地方のお墓の管理は深刻な問題です。その結果、墓じまいを検討する家庭が年々増えています。
相続とお墓の問題は密接に関係しており、切り離して考えることはできません。
承継者が決まらないと、お墓の管理が滞ってしまいます。
管理料が滞納されると、墓地の管理者である寺院や霊園から「無縁墓」とみなされる可能性があり、撤去や改葬を求められることもあります。
相続人が遠方に住んでいたり、高齢であったりすると、管理そのものが難しくなることもあります。
放置すると、管理料の滞納や撤去費用の請求など新たな問題につながる可能性があります。
こうした問題に対処するための選択肢が「墓じまい」や「墓地移転」です。
墓じまいを実施する際には、いくつかの手順を踏む必要があります。
まず、墓地の管理者に墓じまいを希望する旨を伝え、役所で改葬許可申請を行い、新しい納骨先にお骨を納めます。
納骨先には、一般的なお墓のほかに永代供養墓、納骨堂、樹木葬、海洋葬などの選択肢があります。
手続きが整った後に石材店による撤去工事が行われますが、墓地によっては石材店が管理窓口になっている場合もあるため、まずは石材店へ相談してみるのもよいでしょう。
費用の目安は20万円~100万円程度と幅広く、墓石の大きさや立地条件、搬出のしやすさによって変動します。
また、新しい納骨先の費用も必要です。永代供養墓の場合、1霊あたり30万円前後が一般的な相場とされています。これらについても事前に見積もりを確認しておくと安心です。
墓じまいの費用や手続きの流れは、墓地の種類によって異なります。一般的に「公営墓地」と「寺院墓地(お寺の墓地)」にはいくつかの違いがあります。
公営墓地は、市町村や都道府県などの自治体が管理しており、手続きが明確で、費用も一定の基準に基づいています。
原則として、お布施などの宗教的費用が不要で書類のやり取りも管理事務所を通して進められるため、指定の様式で簡便に進められます。
一方、寺院墓地(お寺の墓地)は宗教法人が管理しており、古くから檀家制度のもとで関係が続いてきたケースも少なくありません。
墓じまいの際には、住職への事前の相談や法要が必要になる場合もあり、手続き書類も寺院によって異なります。
さらに、お寺に墓じまいを申し出る場合には、お布施(離檀料)が必要になることがあります。
金額は地域や寺院によって異なり、数万円で済むこともあれば、場合によっては数百万円のお布施を求められることもあります。
特に、長年檀家としてお付き合いのあった寺院では、これまでの感謝の意味を込めて高額になる場合もあります。
なかなか聞きにくいとは思いますが、事前にお布施(離檀料)の金額も確認しておきましょう。
墓じまいをめぐる費用の背景には、お寺の経営事情もあります。
多くの寺院は檀家からの収入によって維持されていますが、近年は檀家の数が急減しており、運営が難しくなっているところも少なくありません。
日本有数の観光地であるここ鎌倉でもお寺が経営難という話はよく耳にします。
また、後継者不足も深刻な問題です。住職の子どもが必ず後を継ぐとは限らず、寺院の将来が不透明なケースも多くあります。
日本仏教協会によると、全国で約75,000あるお寺のうち、4分の1ほどが住職不在の「空き寺」状態になっているとのことです。
お墓の承継や墓じまいを検討する際は、お寺の立場や経営環境を知っておくことが円滑な話し合いにつながります。
相手の事情を理解したうえで丁寧に相談することで、トラブルを回避しやすくなるでしょう。
墓じまいを進める際には、後のトラブルを避けるため、親族の同意を得ることが欠かせません。
兄弟姉妹や子どもたちの間で意見が分かれることが多いため、事前の話し合いを丁寧に行うことが大切です。
また、新しい納骨先の選び方も重要です。
永代供養墓は、初期費用はそれなりに発生しますが、次の世代に管理の負担を残さずに済みますし、樹木葬や納骨堂を選べばランニングコストを抑えることができます。
各家庭の事情に応じて適切な方法を選択することで、次の世代の相続トラブル予防にもつながります。
司法書士等、相続の専門家が必ずしも墓じまいの専門家というわけではありません。
ただ、お墓と相続の問題は密接に関わっているため、遺言書作成や相続、遺産分割の際に墓じまいや墓地移転に関する助言をすることはできます。
当事務所でも相続や遺言書作成の業務に併せて墓地移転、墓じまいのサポートを行ってきました。
墓じまいと相続の問題に直面している方は、一人で悩まずに専門家へ相談することをおすすめします。
司法書士など専門家のサポートを受けることで、複雑な手続きを安心して進めることができるでしょう。
2025年10月
司法書士 日永田一憲
突然の相続で何から手をつけたらよいか分からない、、そんなときは、司法書士の無料相談をご利用ください
神奈川県鎌倉市由比ガ浜2-9-62フォーラムビル2階、鎌倉駅から0.6キロ、若宮大路沿い
営業時間:平日10時~17時半(事前予約で20時までご相談承ります)
法律サービスを通し安心と幸せを
かもめ総合司法書士事務所では、相続手続きをスムーズに行うことで、相続人の方のご負担を軽減し、これからのご家族の安心と幸せをサポートすることを使命と考え、日々、業務に取り組んでおります
かもめ総合司法書士事務所
代表者
司法書士・行政書士
日永田一憲(ひえだかずのり)
昭和44年生れ
鎌倉市在住
当事務所では、相続手続きをスムーズに行うことで、相続人の方のご負担を軽減し、これからのご家族の安心と幸せをサポートすることを使命と考え、日々、業務に取り組んでおります