相続した家を売ったときの税金

相続不動産売ったときの税金

親から相続した家を売却した場合、税金はいくらかかるのか?

売却をお考えの方には非常に気になるところだと思います。

 

■相続税とは別

相続税を払ったのにまた税金?とお嘆きの方も多いと思いますが、相続した家を売ったときの税金は相続税とは別の税金です。

不動産売却に伴う税金は、印紙税等数種類ありますが、今回は、メインの税、譲渡所得課税に絞って話をすすめていきます。

 

■必ず課税されるわけではない

家を売ったときにかかる譲渡所得課税(所得税、住民税)は、必ずかかるわけではありません。

原則として、売却によって「利益」が出たときに課税されます。この場合の利益とは、売却価格から取得価格(親が買った価格)及び譲渡費用を差し引いた後の額のことを指します。

利益=売却価格-(取得価格+譲渡費用)

つまり、買ったときより低い価格で売却したようなケースでは課税されません。

相続した不動産の取得費については、親(被相続人)の取得費を引き継ぐことができます。

取得費を証明するには、購入した当時の領収書や売買契約書等の書類が必要です(実際は残っていないことも多い)。

なお、購入時の価格が不明なときは、売却価格の5%を取得費として計算します。

譲渡費用とは、不動産会社へ支払う仲介手数料や建物の解体費など売却に必要な費用のことです。

 

■所有期間で税率が変わる

譲渡所得課税は、その不動産の所有者になってから売却までの保有期間が5年超か5年以下かで税率が異なります。

なお、相続した土地・建物を売却する場合は。相続によって所有者になったときではなく、親(被相続人)がその不動産を取得した日からを保有期間を計算します。

・保有期間が5年超の「長期譲渡所得」の場合

課税譲渡所得金額 × 15%(所得税)

課税譲渡所得金額 × 5%(住民税)

・保有期間が5年以下の「短期譲渡所得」の場合

課税譲渡所得金額 × 30%(所得税)

課税譲渡所得金額 ×  9%(住民税)

※ほかに復興特別所得税が加算されます

譲渡所得課税は、売却価格と、取得費+譲渡費用の差が大きければ大きいほど、税額も大きくなります。

例えば、かなり昔に低い価格で購入していた土地が高く売れた場合や、購入時の価格が不明で取得費が売却価格の5%とされる場合は、税額が多くなりがちです。

節税のためには、適用される特例はぜひ知っておきたいところです。

 

■相続した家を売ったときに使える特例

・自己居住用財産を譲渡した場合の3000万円特別控除

居住用財産を売却し、一定の要件を満たす場合には、譲渡所得から最高3000万円まで控除できる制度です。

・相続した空き家を譲渡した場合の3000万円特別控除

相続人が、被相続人が住んでいた建物及びその敷地を相続により取得し、相続後にその空き家を売却した場合、一定の要件を満たすときは、譲渡所得から最高3000万円まで控除できる制度です。

 

■まとめ

相続した家を売ったときの譲渡所得課税は、必ずかかるわけではなく「利益」があったときに課税されます。

利益を計算するときの取得価格は、被相続人(親)が買ったときの価格が基準になります。同様に、所有期間も被相続人(親)が買ったときから計算することができます。

一定の要件を満たせば、居住用財産の3000万円控除、空家の3000万円控除などの特例の適用ができます。

 

2023年2月

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