「北の国から」に学ぶ不動産登記の重要性

テレビドラマ「北の国から」の中で、土地の所有権について話し合うシーンがあります。

黒板五郎(田中邦衛)が住んでいる土地を正吉の祖父で偏屈な頑固者の笠松杵次が五郎の父の生前に何らかの原因(借金の代物弁済かな?)で譲り受けていた(おそらく、登記上の所有者は五郎の父のままでしょう)という設定。
 

  • 笠松杵次の主張→五郎の父から生前に譲り受けているから自分の土地
  • 黒板五郎の主張→亡き父の土地は相続人である自分の土地

 
富良野のある居酒屋で、

杵次「あの土地はおれの土地だ、借金のカタにお前のオヤジから生前に譲り受けた」

五郎「ホントですか??とと、登記は、してあるんすか?」

杵次「登記はしてねえ」
 
話の筋書き的には、それほど重要ではないので、覚えている方は少ないかもしれませんが、たしかこんなやりとりがあったと思います。
 
原則として、所有権の移転は、当事者の意思表示のみによって効力を生じます(民法第176条)。物件の引き渡しや登記や売買代金の支払いは所有権移転の要件ではありません。

また、日本の不動産登記制度には、公信力は認められていません。

公信力とは、「登記上の表示を信用して不動産の取引した者は、登記上の表示と実体が異なっていたとしても一定の条件の下、保護される」という制度です。

代表的なところでは、ドイツの不動産登記制度には公信力があります。それに対し、日本、フランスなどの不動産登記制度では、公信力は認められていませんので、登記上の所有者が本当の所有者である保証はないことになります。
 
では、何のための不動産登記制度なのか?

一言でいうと「第三者対抗要件」(民法177条)としての効力があります。

たとえば、不動産の所有者AがBとCに、二重に譲渡した場合は、登記のあるほうが「勝ち」となります。
 
黒板五郎と笠松杵次のケースは、五郎の相続の関連もあるので、二重譲渡とは少し異なりますが、杵次としては、譲り受けたらすぐに登記申請しておくべきでした。登記があれば杵次の「勝ち」です。

結局、杵次が酔っぱらって自転車で川に落ちて亡くなってしまい、この話はウヤムヤになりましたが、五郎としても、今後また同じような事態が発生するかもしれませんので、できるだけ早めに相続登記をしておくべきでしょう。

2014年1月

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