固定資産税と相続税における土地評価の違い

固定資産税評価額、路線価、実勢価格とは?

固定資産税と相続税における土地評価の違い

土地の評価にはいくつかの異なる基準が存在します。主に「固定資産税評価額」「路線価」「実勢価格」の3つが一般的です。

固定資産税評価額は、市町村が固定資産税の課税のために設定する評価額で、土地の市場価格に対して低めに設定されています。

路線価は、国税庁が毎年公表するもので、相続税や贈与税を計算する際に用いられます。路線価は、実際の取引価格(実勢価格)の約80%とされています。

実勢価格は、実際の市場で取引されている土地の価格を指し、固定資産税評価額や路線価よりも高くなることが一般的です。

これらの評価基準を理解することは、相続税や固定資産税の計算において重要です。

路線価図(国税庁)

https://www.rosenka.nta.go.jp/

 

相続税における土地評価の基本について

相続税における土地評価は、相続税申告時に適切な評価を行うための基準です。

その評価方法には「路線価方式」と「倍率方式」があります。路線価方式は、国税庁が毎年発表する路線価に基づいて評価を行い、特に都市部で多く利用されます。一方、倍率方式は、固定資産税評価額に一定の倍率をかける方法で、主に地方や路線価が設定されていない地域で使用されます。

 

固定資産税評価額の算出基準

固定資産税評価額は、毎年の固定資産税を計算するために用いられる土地の評価額です。市町村の「固定資産評価基準」に基づいて算出され、3年ごとに評価替えが行われます。固定資産税評価額は、土地の市場価値に対して比較的低く設定されることが多く、通常、路線価よりも低く設定されています。

土地評価に影響を与える要素

土地の評価に影響を与える要素には、土地の利用状況、立地、面積、接道状況などが挙げられます。したがって、崖地、旗竿地、細長い土地、接道義務を満たしていない土地などは評価が下がることが多いです。

相続税評価額が下がるケース

以上のように、相続税評価額は、土地の形状や接道状況により、基準価格より評価額が下げられることもあります。

また、土地の上に賃貸建物が建っている貸家建付地や小規模宅地等の特例が適用可能なケースでは、評価額を大幅に減額できます。

ただし、これらの評価を正しく行うためには、専門的な知識や実務経験が必要となりますので、相続税専門の税理士に相談することをおすすめします。

 

2024年10月

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